真水供給に米軍台船も、
福島第1原発 海水のヨウ素4385倍
経済産業省原子力安全・保安院は31日、福島第1原発1~4号機近くの放水口付近で30日午後に採取した海水から、法令で定める濃度限度の4385倍のヨウ素131が検出されたと発表した。
保安院は「ただちに健康に影響は出ない」としているが、原発からの放射性物質の流出が再び起きているとみて、沖合い15キロの3ヵ所で新たに海水の採取と分析を行うなど、監視体制強化を決めた!
敷地内では地下水も調べる。
東電は31日も、原子炉などを安定的に冷却するための障害になっている、タービン建屋や立て坑のたまり水の排水作業を続けた。
この日は冷却用の真水を積んだ米軍提供の台船1隻が原発の岸壁に接岸。 近くのダムを利用した真水の供給を補う。
1~3号機のタービン建屋にたまっていた水は各号機の復水器に送り込む予定だが、既に満杯になっているものもあり、復水器の水をさらに別のタンクに移す“玉突き”式の移送作業を行っている。
各建屋の外にある立て坑のたまり水については、水位が高かった1号機の水があふれないよう別の建屋へ移送し、31日午前までに水位が約1メートル低下した。
東電は水に含まれる放射性物質の解析も進める。
(降雨のため敷地内に落ちたちり状の放射性物質が拡散するのを防げるかどうか見るため、この日から予定していた合成樹脂の試験散布は延期された。)